Couvent de la Tourette, Le Corbusier

October 2, 2017

 

 

 次に「ラ・トゥーレット修道院」について。これまでパリを訪れ、いくつものコルビジェ作品を見てきたがこれが一番気に入った(フランス国内だけの話)。行き方はまず、Paris Lyon駅からTGVに乗ってLyon Part-Dieu駅まで2時間と少し。そこからTERに乗り換えL'Arbresle駅まで30分ほど乗る。ここからが大変で山道をひたすら登るずっと坂道30分。タクシーも呼べない。すると目の前に40mはありそうな背丈の高い木々が尖塔アーチのようになったアプローチが現れるのだ。「ラ・トゥーレット修道院」を思い浮かべると斜面地から片持ちしたような有名な写真を思い出すが、これは逆側の立面だ。平面の構成はとてもシンプル。中庭があってわかりやすいロの字型プランなのだが、まるで単純に感じさせない断面が素晴らしい。また色んな突起(トップライト)がいちいち飛び出している。これまでコルビジェの教会建築は内部空間が比較的薄暗かったのに対して、こちらはとにかく明るい。修道院というプログラムが寄与しているだろう。また中庭に面する開口は全てフィックス(はめ殺し窓)で中庭で出ることができない。見えているのにいつまで経っても辿り着けないという不思議な感覚を味わう。そして私が見たかったのは斜面に対する「建ち方」。巨体が浮遊するダイナミズムは素晴らしい反面、あまり共感できずにいる。ピロティで建築と斜面を切り離しているからか、内部空間があまり斜面に関係がない。その下のピロティ空間も、柱が一本一本異なる形状だったりして大変興味深いのだけれど、実際使われず行くこともまずない。唯一斜面方向とは逆に降りる、直行するスロープがあってこれには感銘を受けた。禁欲的に見えて内見はラリっている良い意味での「裏切り」に痺れます。

 

Share on Facebook
Share on Twitter
Please reload

Related article
Please reload

|

© 2017-19 Kazuki Horikoshi All Rights Reserved.