Museu Nacional do Azulejo #1

October 13, 2017

  リスボンの東海岸付近、アルファマ地区の少し上あたりに国立アズレージョ博物館がある。「アズレージョ」とはポルトガルでもの凄くティピカルな建築の「仕上げ」の一種だ。家や駅、教会なんかの壁・床・天井の内外すべてに用いられるのだけど、単に装飾的な要素であるばかりでなく断熱や防音の機能も果たしている。陶器のようにつるつるしていて、特殊な液体をかけて文様を描くなどした後、焼かれて造られ正方形のタイルとなる。ポルトガルの古典建築を語るときにアズレージョなしでは語れないといっても過言ではない。事実、耐用年数がすさまじいのだ。この美術館はもっぱらアートに特化したアズレージョを展示しているとのことだが、展示の量が恐ろしい。お腹いっぱいになってしまったので二回に分けて紹介したいと思う。ちなみに学割で€2.5。すごくお得。

 

 正直、私はアートに関してかなり疎いので古典美術はよくわかっていない。なのでまずは建築的な視点でいこうと思う。ちょうどこの美術館はもともと教会をリノベーションしたものらしく、中には金金の礼拝堂や仕上げのアズレージョがそのまま常設展示とされている。私はどっちかというとモダニストではなく装飾フェチな方なので、やっちまえ!やっちまえ!と製作者の「狂気」を感じるような建築が大変好みである。この美術館もそう。主空間には白いところを絶対残すな!と言わんばかりに装飾が施されているのだが、反面、そこに至るアプローチまでは禁欲的。写真では伝わらないかもしれないが、通路から主空間までのコントラストが凄まじい。窓のコンポジションが主室へ太陽光が向かうようずらされており、辿るシークエンスがすべてこの金金の礼拝堂のために準備されている。建築家:安藤忠雄がよくこの手法を使うけど、確かに気持ちがいい。空間が急にズガンと空に開ける感じ。日本ではあまり生体験できないので、アズレージョだけでなく建築的にも来たかいがあった。

 

 真ん中あたりは中庭になっていて、コーヒーが飲める。この日は30度を超えていたのだけれど、麻膜のようなものが上部を覆っていてとても涼しい。中庭形式は日本じゃ嫌われるが、湿度のない環境がこの快適さを生み出すことがよく理解できる。回りの窓が全部フィックスなのに涼しいとか変な体験をした。次回に続く

 

 

 

 

 

 

 

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