Four Houses, Alvaro Siza

January 23, 2018

 

 

 建築家アルヴァロ・シザが大学を卒業する以前に設計した住宅へ。場所はポルト中心地から西の内陸部、メトロでは終点のSenhor de Matosinhos駅から徒歩5分ほどにある。氏の思考のエッセンスが凝縮された素晴らしい作品。面白いのはタイトルにある通り、一棟ではなく、四棟設計しているという点。それらが道路沿いにポンポンポンと肩並びに連続的に建っている。使われている素材は物凄くティピカルで、木造に白スタッコ仕上げと素焼きの瓦屋根だけという構成。しかしプランニングと配置の切れ味が凄まじく、全棟同じしかたなのにひとつひとつ異なる作家性がにじみ出ている。雨土砂降りの日に訪れましたが、それでも「建ち方」がいいなあと一目見てすぐに思いました。写真が汚いのはそのせい。配置のズレで造る外構やフラットだが盛土を行い、意図的にレベル差を付けるアプローチあるいはプライバシーの制御など、建物単体としてではなく周囲を一緒くたにして4という数字を操っている。私がやられたと思ったのは、塀を回すのではなくその逆の思考。外壁をぎりぎりまで歩道へ近づけるというしかた。これによってベランダがいくらか歩道に突き出したり、ギャラリーのような立面が歩道から建ち上がっている。街並みに不思議なリズムが生まれていました。この住宅を大学卒業前に設計してしまうなんて恐ろしいです。あとリスボンやポルトの旧市街を研究していて思ったのですが、シザの建築でよく見る白い壁のうねりや突合わせの造形、実はこれ街中の至るところで見ることができます。つまり必ずしもこの造形は近代建築の文脈ではなく、歴史上流入してきたイスラムの様式や同時に培ったポルトガル独自のバナキュラー性から読み替えているのかもと最近思いました。しかしノスタルジーは感じさせず、差別化し、ある種のブランドまで引き上げているというのは凄い手腕です。

 

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