Convento da Ordem do Carmo, Lisbon

February 13, 2018

 

 リスボンにある「カルモ修道院」はポルトガル史を振り返る意味でも重要な建造物。1755年に起きたリスボン大地震はマグニチュード8.5-9.0前後を記録し約8割強の建物に甚大な被害を引き起こした。この修道院も倒壊した一つにあたるが、現在は「あえて爪痕を後世に残す」という目的で現存する考古学博物館として一般公開されている。入場料は3€くらいだった気がします。小さな入口をくぐると目の前にズバッと外部が広がる。宙に浮く先頭アーチの繊細さと空天井のコントラストが映える。とてもきれいだ。まるで映画のセットのよう!「天井が抜けている」ただそれだけの状況がプログラムを一変させ別の何かへ化かしてしまう。この状況はよくよく考えると深い。もしこの建物に天井があったら何も感じない自信があります。そもそも日本人には教会が身体化していませんし、私もEUにきて色々な教会を訪れましたがやっぱりよく分からないのですよね。頭悪いだけかもしれませんが。しかし大切だなと思ったのは、どんなに地域的あるいは排他性のあるものでも一歩外れれば簡単に普遍言語になり得るということです。だってあの構造体よくわかんないけど誰が見てもかっこいいじゃないですか。教会がぶっ飛ばされたので美術館にしたら成功しちゃった。常識や教養が上書きされるようなジャンプ。この建物自体は偶然の産物ですが、この感覚をもし、設計者が意識的に生み出すことができたら凄いだろうなあと思いました。

 

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